interview社員インタビュー

Interview 01

リート運用部
× 不動産運用部

Interview 01

国内不動産業界で、常にリードし続ける存在を目指して

不動産ファンドとリートという立場で、同じ国内不動産の分野に関わっている2人。いま世界で求められているESGにもいち早く取り組み、国内不動産の更なる価値創造に貢献している彼らに仕事の魅力やキャリアビジョンを聞いてみた。

藤村 天翔 Takato Fujimura / リート運用部

藤村 天翔 Takato Fujimura / リート運用部

2019年入社、都市銀行出身
オフィス、レジデンス、物流施設、商業施設を対象とした総合型の私募リートのファンドマネジメント業務を担当。具体的には、私募リートの事業計画策定、物件取得方針等の成長戦略立案、ローン及び増資による資金調達の立案・実行、投資家IR等の業務を行っている。

井上 ろく Roku Inoue / 不動産運用部

井上 ろく Roku Inoue / 不動産運用部

2019年入社、外資系不動産アセットマネジメント会社出身
都心の大規模オフィスからレジデンス、物流、郊外の底地まで幅広いアセットの私募ファンドの期中運用を担当。具体的には事業計画策定、リーシング戦略、資金管理、投資家レポート、リファイナンス、売却業務等を行っている。また省エネや地域社会への貢献といったESGの推進にも積極的に取り組む。

部署間の連携により、高度な不動産運用の戦略立案へ

まずはお2人がそれぞれ所属している部門の紹介と各部門の関連性について聞かせてください。

藤村:
私はリート運用部という部署で、国内の不動産私募リートを運用しています。主な業務内容は、私募リートのファンドマネジメント全般で、例えば投資家への対応、資金調達における銀行との調整、その他にもファンド全体の運用計画の策定、投資戦略等の立案といった業務を幅広く担当しています。
ファンドの運用は別チームが担当していますが、物件の取得はアクイジションチームで行っているので、私どものリート運用部はアクイジションチームと連携しながら、ファンドマネジメント全体を管理するという業務体制になっています。
井上:
私は不動産運用部という部署に所属し、アクイジションチームが取得した物件の期中運用を行っています。
現在のポートフォリオとしては都心のオフィスビルが多いのですが、その他にも物流施設、レジデンス、ヘルスケア施設、底地など、多種多様なアセットタイプの運用を行っております。
業務内容としては、リート運用部と重複する部分もありますが、取得時に立てた長期事業計画通りにファンドを運用する必要があるため、テナントリーシングなど、物件のパフォーマンスをいかに上げていくかということをプロパティマネジメント会社等と考えて実行する業務がメインとなります。その他には、ファンドのリファイナンス、各種レポーティング業務、投資家対応、ESGへの取組みなども行っています。
機関投資家の皆様のほとんどは長期の運用を考えていらっしゃるので、そういう意味では1~2年ですぐに売却をするというよりは、中長期的な計画に基づいて運用を行っていくというのがチームの特徴です。
(参考)
双方の部で管轄している私募リートまたは私募ファンドで不動産取得を行う際には、下記不動産投資部が担当する。
不動産投資部では、物件の長期保有を前提としており、取得後の運用について、上記2人が所属する部署と連携をしながらアクイジション業務を行う。
■相関図イメージ
不動産投資部・不動産運用部・リート運用部 不動産投資部・不動産運用部・リート運用部

ステークホルダー達との関わりの中で得られる経験と達成感

それぞれの部の仕事の魅力ややりがいはどんなところにあるのでしょうか。

藤村:
一番のやりがいは、機関投資家の皆様やレンダーの方々にファンドマネージャーとして提案や説明をすることです。機関投資家の皆様とお話しをするなかで、さまざまなご意見や厳しい質問をいただく場面も多々ありまして、そうした際に対外的な顔となって対応することは難しさもありますが、その反面やりがいにもなっていると感じております。
井上:
都心のAクラスオフィスのなかでも大規模なオフィスがメインのアセットであるため、ポートフォリオのなかには一棟のオフィスを複数の共有者で共有して保有している案件があります。そのため、何かひとつ決める場合も複数の共有者の方々がいたりすると、その中での意見が異なる場面も発生します。このようなときは、それぞれの意見調整が重要になっていきますが、相手の立場を理解しながら、アセットにとって何がベストなのかといった視点をもって協議し、試行錯誤しながら取り組んでおります。
また、同じファンドでも複数の投資家がいる場合もあります。複数の利害関係者と協議しながら調整するということは、時に時間を要する場合もありますが、自分の経験値として考えると、自分では気付かない第三者の視点を発見でき、また落としどころを探るといった調整力が活かせる部分だと思いますので、わたしにとってはプラスであると感じています。
物件のマジョリティを保有している投資家も、そうでない投資家も、アセットマネージャーにとっては同じお客様です。投資家の皆様の立場に立って善管注意義務を果たしながら関係者の合意を図っていくことは、難しい部分でもありますが、それこそがアセットマネージャーに求められる部分だと思っています。
井上:
また別の観点から言えば、当社全体では扱うアセットタイプが非常に幅広いということが魅力のひとつであると思います。私募リートであれば住宅、オフィス、商業、物流などを扱っていますし、私募ファンドの場合は、それに加えてヘルスケア施設や底地も扱います。また、今後成長が見込まれるデータセンター等のアセットタイプも投資対象に入っていますので、国内の不動産投資会社において用途を限定している会社も数多くあるなかで、我々は特に幅広いアセットタイプを扱うことができます。

前職の仕事と入社を決めたきっかけを教えてください。

藤村:
前職では、都市銀行で不動産ファイナンスやコーポレートファイナンスなどの融資に関する業務を中心に行っておりました。なかでも、コーポレートに対するファイナンスでは、M&Aや不動産の売買を担当しており、お金が最も大きく動く瞬間に大きな責任感とともにやりがいを感じ、興味を持ち始めました。その前にも不動産ファイナンスの部署に所属していたこともあり、不動産に関する分野の専門性をより深めていきたいと思うようになったのが転職のきっかけです。
この会社を選んだ理由は、株式会社日本政策投資銀行(以下、「DBJ」という。)のグループ会社ということで、一般的ではない特徴のある不動産ビジネスに関われる機会が多いと思ったからです。また、さまざまな取引先様と中立的な立場で話ができるDBJグループの特徴から、多様な企業から物件のソーシングができる可能性を感じたことも、入社を決めた理由のひとつです。
井上:
前職は外資系アセットマネジメント会社におりました。そこではアクイジション業務から期中運用、売却業務まで全て担当しており、ひと通りの業務経験を積むことができたので、環境に恵まれた職場であったと感じています。
ただ、日本国内ではそれほど資産規模が大きくないということもあり、なかなか投資を振り向けられないところにもどかしさを感じていました。
そうしたなか、次のステップを考え、より成長できる環境で仕事をしたいと思うようになったのがきっかけです。
今までいくつかの不動産アセットマネジメント会社を経験してきましたが、様々なアセットがあり今後も投資を拡大していくと聞いていたので、これまでの経験を活かしながらより多くの経験を積んでいけると思ったことや、私募ファンド部門とリート部門の両方があることから今後のキャリアにプラスになると思い、この会社に入社を決めました。

入社前と入社後で会社に対する印象の変化はありましたか。

藤村:
前職だと「とりあえず行ってこい」「まず頭をさげて挨拶してこい」というところから仕事がスタートすることが多いのですが、当社の場合はしっかりと作戦を練って詰めてから動き始めるというところで、ビジネス観というか仕事の仕方が変わりましたね。
井上:
私は良い意味で捉えていますが、当社の親会社は政府系の金融機関ということで、物事の進め方の丁寧さを感じています。
業務を進めていくなかで、リスク・コンプライアンス的な観点からの確認事項は前職に比べても高い意識をもって行っていると思います。社員の皆さんからいただいた意見や質問に答えていくことで多くの知識や気づきを得られることもあります。皆さんのアドバイスを受けながら物事をひとつひとつ紐解いていくプロセスは、自分の経験にもプラスになっています。

DBJアセットマネジメントの社風にはどのような魅力がありますか。

井上:
社内ではDBJから出向している方と中途で入社している方の両方がいて、さまざまな経験を持った者同士が一緒に働いていますので、そういった多様なバックグラウンドを持った方々から多くのヒントや刺激をもらえますね。
また、皆さん良い人ばかりなので、社風としては非常に風通しもよく、働きやすい環境だと思います。
藤村:
そうですね。企業文化として、とにかく合理的、常識的であり、極めてフラットだと思います。

どんな人がDBJアセットマネジメントには向いているでしょうか。必要なスキルとあわせて教えていただけますか。

藤村:
不動産ファンドの知識は当然必要になると思いますが、入社後に社員や専門家に聞ける環境ですので、必ずしもその経験が十分に無くても本人の入社後の頑張り次第で活躍できる可能性はあると思います。
ステークホルダー達との関わりの中で得られる経験と達成感

半歩先を行くESGへの取り組みで、業界内にレールを敷く

国内不動産チームが連携して取り組んでいるDBJアセットマネジメントの特徴的なESGへの取り組みについて教えてください。

井上:
不動産アセットマネジメント会社として、GRESBへの参加や、環境認証(DBJグリーンビルディング認証、BELS等)の取得を通したESGへの取組みなど、サステナビリティに関しては積極的に取り組んでおります。物件取得時にはESGに関する取組みの洗い出しを行い、運用段階では、物件ごとに毎年短期・中長期の目標を設定のうえ、進捗を確認してPDCAサイクルを回して改善を図っております。
具体的にはまず照明のLED化といった計画的な省エネ設備への更新やサステナブルガイドを配布する等、テナントへの省エネの啓蒙活動などの環境面(Environment)での取り組みが挙げられます。また、社会性(Social)やガバナンス(Governance)についても毎年テナントアンケートを実施のうえ、必要に応じて運営の見直しを図ることや、清掃活動等の地域イベントに参加するなどテナントや地域とのコミュニケーションを図る取組みを積極的に実施しております。
藤村:
ESGの取り組みについては、まだまだ手探りの状態であるのも事実です。国内機関投資家の皆様において、ESG投資について徐々に理解していただくために、リート運用部でも様々な啓発活動を行っております。例えば身近な例で言いますと、機関投資家の皆様へ決算説明を実施する際は、ESGに関する取り組みをまとめたレポートも一緒に配布しています。
また、啓発活動は機関投資家の皆様へ向けた取組みだけでなく、保有物件内に勤務している従業員に対しても行っており、例えば施設内のエネルギー消費量のデータなどをエントランスのデジタルサイネージへ映すことで省エネの意識を啓発していくといった取組みも積極的に行っています。
  1. 不動産セクターの会社・ファンド単位での環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測り、投資先の選定や投資先との対話に用いるためのツールとして、欧州の年金基金を中心に2009年に創設されたベンチマーク
  2. 「環境・社会への配慮」がなされた不動産とその不動産を所有・運営する事業者を支援する取り組みとしてDBJが2011年に創設した認証制度
  3. 建築物省エネルギー性能表示制度のことで、新築・既存の建築物において、省エネ性能を第三者評価機関が評価し認定する制度
半歩先を行くESGへの取り組みで、業界内にレールを敷く

DBJグループだからこそできる、多種多様な案件への挑戦

DBJグループの一員であることの強みや特徴について感じていることを教えてください。

藤村:
DBJグループの顧客パイプラインから案件組成に至るところは、他のアセットマネジメント会社とは違うところだと思います。デベロッパー系の会社ですと自社の不動産が中心になりますが、DBJグループの場合は幅広いお客様から案件がソーシングできます。これは他社にはない強みであると思います。
井上:
ファイナンス面に関していうと、投資家としてエクイティも提供できるし、レンダーとしてローンも提供できるというのは大きな強みだと思います。
藤村:
さらに、DBJグループの場合は他の民間金融機関に比べて系列や資本関係などのしがらみがないというのも大きな特徴で、どんな案件でも参入していけるという強みがあります。

今後、仕事を通じて挑戦したいことを教えてください。

藤村:
今後は、よりリスクの深いファイナンスにもチャレンジしていきたいと思っています。具体的には、DBJグループの金融の知識も活かしながら、もう少しリスクのあるファンド組成にチャレンジできたらビジネスとして面白いと感じています。
井上:
だんだんと部下を育てる立場にもなってきましたので、これまでの自分の経験を伝えていきたいと思います。
一方で、個人としてはまだまだ足りない部分も多いと感じています。不動産の運用に関しては、今後もさまざまなアセットを運用しながら知見を深めていきたいと思っています。私は現在私募ファンドを担当していますが、どこかのタイミングで私募リートにもチャレンジしていきたいですね。
DBJグループだからこそできる、多種多様な案件への挑戦