interview社員インタビュー

Interview 04

インフラ・アセット投資運用部
× 海外インフラファンド運用部

Interview 01

インフラ投資のプロ集団、投資家利益最大化へスクラム

今後ますます需要拡大が想定されるインフラ投資を手掛ける3人。国内と海外のアセットに向き合うそれぞれの立場から、インフラ投資ならではの仕事の魅力や今後のキャリアビジョンなどを聞いた。

横瀬 雄貴 Yuki Yokose / インフラ・アセット投資運用部

横瀬 雄貴 Yuki Yokose / インフラ・アセット投資運用部

2021年入社、大手証券会社出身
大手年金運用機関等の機関投資家を主な顧客とし、ゲートキーパーとして国内インフラ資産への投資業務を担当。投資対象ファンド及びアセットのスクリーニング、デューディリジェンス、及びこれらを踏まえた投資判断、モニタリング業務等に従事。

加納 大地 Daichi Kano / インフラ・アセット投資運用部 兼 グローバル投資運用部

加納 大地 Daichi Kano / インフラ・アセット投資運用部 兼 グローバル投資運用部

2021年入社、政府系金融機関出身
国内機関投資家を主な顧客とし、ゲートキーパーとして海外のインフラエクイティファンド、インフラデットSMA(Separate Managed Account)等への投資業務を担当。主に欧州・北米を拠点とするファンドに対する投資検討、デューディリジェンス実施、モニタリング業務等に従事。

田口 裕介 Yusuke Taguchi / 海外インフラファンド運用部兼海外インフラ戦略部

田口 裕介 Yusuke Taguchi / 海外インフラファンド運用部 兼 海外インフラ戦略部

2021年入社、政府系金融機関出身
国内機関投資家を顧客とし、2022年に1号ファンドとしてDBJが保有する海外インフラ資産を組み入れたアセット特定型海外インフラファンドを組成。ファンド組成・運用やファンドレイズ、個別海外インフラ案件への投資・モニタリングならびにレポーティングなどの業務に従事。

多様なアセット探索からレポーティングまで全てに携わる

まずは皆様が所属している部門について、教えてください。

横瀬:
私はインフラ・アセット投資運用部に所属しています。大手年金運用機関からのマンデートに基づいて国内外のインフラアセットに投資する部門で、私は国内インフラを担当しています。太陽光や風力発電など再生可能エネルギー(以下、再エネ)を中心とした、ファンドや個別案件への投資を実施しており、具体的にはソーシング活動から、投資検討に際してのデューディリジェンス、投資後のパフォーマンス管理等、一連の作業に携わっています。
加納:
私も横瀬さんと同じくインフラ・アセット投資運用部に所属し、グローバル投資運用部を兼務しています。いずれも海外インフラファンドが対象で、前者はインフラ・デットを取り扱い、インフラアセットへの融資や債権取得を行うファンド・SMAを通じて、インフラに対するデット投資を行っています。後者はインフラ・エクイティを取り扱い、インフラアセットやインフラ関連企業への出資を行うファンドに投資を行っています。
田口:
私の所属する海外インフラ企画本部は海外専業の部門で、傘下に「海外インフラ戦略部」(以下、戦略部)と「海外インフラファンド運用部」(以下、運用部)の2つ部門があります。戦略部では海外GP(無限責任組合員)が管理運営するインフラファンドに投資し、それに基づいて獲得する「共同投資権」を使って個別アセットに対するエクイティ投資及びデット投資をしています。私が主に所属する運用部では、投資済み個別アセットを活用したファンドの組成・運用を担当しています。2022年には海外インフラファンドの第一号を設立しました。私は戦略部も兼務しており、本部全体として投資先を拡大しつつ、ファンド組成により投資家層の多様化・拡大を目指しています。

どんなところに今の仕事の「やりがい」を感じていますか。

田口:
ファンドを組成する際には、実に様々な論点が出てきます。会計やファイナンス、リーガル面などのほか、ガバナンス体制の構築に至るまでです。インフラ投資や事業への理解はもちろんのこと、日々、そうした論点に対応できる幅広い知識が求められ、その過程で「総合力」が養われていると実感しています。また、インフラ投資の最前線に携われることもやりがいを感じます。インフラ投資といえば国内では再エネ関連が中心ですが、海外では多様な投資対象があります。道路や鉄道、鉄道車両やスマートメーターのリース業や、送電網、パイプラインもそうです。通信塔や光ファイバー網、病院やリサイクルプラントなども対象で、投資対象も投資スキームも多様化し続けています。そうした現場を訪れて実際に目にする機会もあり、知的好奇心が刺激される毎日です。私自身、大学・大学院で土木工学科を専攻しましたので、最新のインフラ技術への興味も強く、実例に触れられるのは嬉しい機会です。
加納:
海外の色々なファンドに投資ができる点が非常に面白いと感じています。ファンドの先に個別の多様なインフラアセットがあり、「この国ではこんなアセットがあるんだな」などと比較検討しながらファンドへの投資を検討できる点が、今の仕事の魅力です。日々膨大な情報を消化する必要がありますが、こうした情報の咀嚼を通じて自らの知識として吸収できていると実感します。前職では個別アセットへの投資に携わり、一つのアセットに半年程度の時間をかけてじっくり向き合っていましたが、結果として投資に至らないこともあり、モチベーションを保つのに苦労した部分もありました。現在の業務はファンドへの投資ですので個別案件に直接関与はしませんが、間接的であっても様々な個別案件に関する膨大な情報に触れることで、幅広く、深い知識を得ることができる仕事に満足しています。
横瀬:
再エネを含めたインフラ投資の最先端に携われるのが、今の仕事の魅力です。親会社である日本政策投資銀行(以下、DBJ)が強いインフラ業界内での知名度を活用しつつも、当社独自のインフラ投資の蓄積を生かすことにより、当社に対し多方面より案件相談が舞い込んできます。私は当社に入社する以前から再エネ関連の投資に関わってきましたが、投資環境は毎年大きく変化している印象があります。市場環境や制度動向をつかみながら、チームで「どのように投資先パフォーマンスをモニタリングしていくべきか」「新しい投資分野をどのように開拓していくか」を常に議論しています。刻々と変わる環境の変化に対応していくことが、インフラ投資の難しさであり、醍醐味だと思っています。
多様なアセット探索からレポーティングまで全てに携わる

国内外のベストプラクティス共有

皆さんご担当が異なりますが、インフラ関連部署間の横連携は進んでいますか。

加納:
横瀬さんが所属する国内インフラチームの現地視察に同行させて頂く機会を頂戴することもあります。海外のアセットを現場で見る機会が少ない一方、例えば太陽光発電施設の特徴は、国内外で大きくは変わらず、国内インフラチームがどのような視点でアセットを評価しているのかを知ることは、海外のファンドマネージャーと個別案件について議論をする際に役立っています。
田口:
それぞれ、別の投資家からマンデートを頂いている関係で、利益相反が生じる可能性があるような個別の情報共有などは難しいのが現状です。ただ特に海外で関心が高まっている「ESG」への対応方法などは、他部門の皆さんと連携し、ベストプラクティスを共有し合っています。
横瀬:
ESGに関して投資先との面談を実施しているのですが、そのノウハウは加納さんの所属するチームの方が取りまとめたものをベースとしています。「横連携」と呼べるような定型的な形ではないのですが、所属がどこかなど関係なく、雑談ベースで知見を共有する機会がたくさんあります。自分には知見のない問題に直面した際など、本当に心強いです。

皆さんの前職でのご経験と、入社したきっかけを教えてください。

横瀬:
前職の証券会社では、再エネ案件の資金調達に係るエグゼキューション業務が中心でした。仕事を通じてインフラアセットに直接携わってみたいという意欲が湧いてきたことから転職活動を開始し、業界で有名な数社の中から当社を選びました。決め手は投資先関係者との積極的なコミュニケーションを重視した投資スタイルを持っているという説明を聞けたことです。実際に「投資家の利益を最大化する」という明確な目的を持って案件に携わっており、懸念点があれば現地に行って確認する等、リアルな手ごたえを感じながら仕事に打ち込めています。
加納:
前職はDBJグループと同じく政府系金融機関でした。融資業務が中心の会社の中、私は珍しく出資畑。ファンド投資、直接投資の両方を経験しました。専門性を追求できるキャリアパスを、という思いから転職を決意しました。直接投資よりも、多くのアセットと向き合えるファンド投資を選び、オルタナティブ投資を取り扱うアセットマネジメント会社を探しました。同じ政府系ということもあり、仕事環境にもなじみやすいだろう、と当社を選びました。
田口:
私も加納さんとは別の政府系金融機関で、アジア・東欧等の途上国のインフラ事業への融資をしていました。もっとインフラ投資への知見を深めたいと思うようになり、エクイティ投資もデット投資も含め、インフラ投資に関する様々なスキームで幅広い案件に投資できる転職先を探しました。そこで、投資のみならず、海外インフラアセットを使ったファンドの組成や運用も経験できると聞いて当社を選びました。政府系として公共性や公益性を重視する考え方にも親しみを感じました。
国内外のベストプラクティス共有

風通しの良い職場、子育てと両立できる土壌

入社時点と今で、会社に対する印象の変化はありますか。

田口:
固い、真面目な社風というイメージだったのですが、実際には経験年数の長短にかかわらずフランクな方が多い職場でした。バックグラウンドの異なる方ばかりで、得意分野も苦手な分野もある。それをお互い認識しあい、得意分野を集めて案件を前に進めようという雰囲気があると思います。それと意思決定が早いのにも驚きました。基本的に投資委員会に付議して決定します。普通の会社なら、その前段階として各役員への説明などのプロセスがあると思いますが、そうした文化がありません。
横瀬:
そうですね。先ほども「横連携」の話の中で触れましたが、隣にその道のプロがいて、何でも聞ける。しかも聞きやすい。全く違う部署の方に聞いても、丁寧に教えてくださいます。また、ミドル・バックオフィス部門の皆さんが非常に協力的で、同じ方向を向いて仕事をしていると感じます。組織もフラットで、社長を含む役員の皆さんとも距離が近く、様々な意見を聞いてくださいます。
加納:
私も最初は政府系ということで「息苦しい」感じがあるかな、と思っていたのですが、良い意味で裏切られました。他方、急成長している会社でもあり、態勢整備が追い付いていない部分もあるので、個人個人が自分で物事を動かしていかないと、前に進まないのも事実です。それができる方が集まっている。「指示待ち」という概念がないと感じています。

ワークライフバランスという点では、今の職場はどうでしょうか。

田口:
働き方も自由で、在宅勤務が当たり前という点はうれしいです。
加納:
私もその点を一番強調したいです。子供が生まれたばかりなので、在宅勤務を活用しながら仕事ができるのは本当に助かっています。私だけでなく小さなお子さんがいる同僚の方も、フレックスタイム制や在宅勤務を活用することで、朝夕の時間帯にお子さんの送り迎えなどへも対応できていると好評です。スキルがあるのに子育てなどを理由に仕事から離れてしまう方が多いと聞きますが、そういう意味で当社は能力を活かせる環境があると思っています。
横瀬:
現状では全体の勤務の半分程度を在宅で対応していますが、もっと在宅にシフトしても業務に支障がないくらい、職場のコミュニケーションは取れていますね。
風通しの良い職場、子育てと両立できる土壌

自分の専門を磨き続けることができる職場

どのような人材がDBJアセットマネジメントで活躍できるでしょうか。

横瀬:
私はインフラアセットそのものに興味があり当社を選びました。オルタナ投資の中でもインフラや不動産等は現物資産を投資対象としていることから、各分野への理解を深化しやすいことが魅力です。その点、当社はオルタナ投資の専業であり、私のような投資対象を突き詰めたい方にはお勧めできる会社です。
加納:
そうですね。オルタナティブ投資の中の更にインフラ、不動産、PEと、比較的ニッチな分野に興味を持ち続けることは大切なポイントだと思います。また投資家から資金をお預かりして投資する以上、一定のスキルセットは求められます。業界の知識もそうですし、基本的なファイナンスの知識や、海外とのやり取りが多い以上語学力も求められます。
田口:
少人数の会社ですので、インフラ投資やインフラファンドという文脈での様々な業務に取り組むことができます。そういう意味で、ルーティンワークを好む方より、何でも自分で携わっていこうというマインドセットを持っている方に向いている職場です。加納さんが指摘されたように、海外分野ですと一定水準の語学力は最低限求められますが、自分の不得手な分野を入社してから学んでいくことに努力を惜しまないことも重要です。そういう方の活躍の場が用意されている会社だと感じています。

DBJグループの一員として働いてみて、どんなメリットを感じていますか。

横瀬:
国内インフラアセットの投資先候補を探す際には、DBJ側の担当者の方々と情報交換をしつつ、スキルやノウハウを互いに共有させて頂いています。インフラ市場で幅広いネットワークを築き上げている点では、その知名度は絶大です。
加納:
DBJは親会社であると同時に、自らも当社が投資判断を行うファンドに投資をしています。「セイムボート出資」と呼んだりしていますが、他の投資家へのアピールポイントとなっています。また、当社からDBJにファンドを紹介することもあり、相互にメリットを享受しています。なお、当社の強みとしては、通常、日系のアセットマネジメント会社は国内投資家向けのゲートキーパー業務に注力し、海外GPとのやり取りは主として提携先の外資FoF(ファンドオブファンズ)マネージャーが担うことが一般的な中において、DBJの長年のPE・インフラ投資の実績を基に、当社自身が海外GPとのネットワークを持ち、担当者自ら直接ファンドのデューディリジェンスを実施し、投資判断を行っている点です。
田口:
もともと海外インフラ企画本部は2020年にDBJから当社に移管してきたセクションで、強い関係性があります。昨年立ち上げました海外インフラファンドについては、セイムボート出資を頂いているDBJに対してもレポーティングを実施しています。またDBJの持つ国内外の金融機関ネットワークや企業ネットワークを生かす機会もあって、とても助かっています。

最後に、今後挑戦したいことを教えてください。

横瀬:
引き続き再エネに係る投資運用業務の知識及びノウハウを深めていきたいです。投資環境が大きく変化している時期であり、この数年は「FIT制度(固定価格買取制度)終了後の再エネアセットの価値をどう考えるべきか」をテーマに議論を積み重ねています。投資家の利益を最大化するために、再エネだけでなく様々なインフラアセットへの投資にもチャレンジしていきたいと考えています。
加納:
私も先ずは現在携わっている海外インフラファンド投資で経験を積み上げていき、幅広いアセットの知識を身に着けたいと考えています。他方、現在はファンドを通じた投資ですが、個別投資の経験を通じて自分を成長させたいとも考えています。したがって、中長期的には、個別投資を行っている海外インフラ企画本部での勤務や、あるいはDBJへの出向の機会を通じて更なる成長を目指したいと考えています。
田口:
私も横瀬さん、加納さんと同じように、今の仕事をもっと極めたいと思っています。昨年、一号ファンドを立ち上げて、ようやくスタートラインに立ったところですので、投資家の皆様に海外の多様なアセットへの投資機会を提供できるよう、投資分野を拡大し、様々なファンドを組成し、事業を育てていければと考えています。その過程で自らも知見を深めつつ、スキルを向上させ成長していきたいです。将来的には海外インフラが一つのアセットクラスとしてメジャーになり、海外インフラに投資するのが当たり前というマーケットに育てられると嬉しいです。
自分の専門を磨き続けることができる職場